猿 聟(さるむこ)
吉野山に住む聟猿が姫猿や大勢の供猿を伴って、嵐山の舅猿の処へ聟入り(新婚の挨拶)に出掛けます。舅との対面を果たした一行は、酒を振舞われたり舞を披露したりと祝いの宴になり・・・。
本曲「猿聟」は狂言単独で上演する事もありますが、本来は能「嵐山」の替間(かえあい=別演出)で演じられています。通常の間狂言では、末社之神が独り登場して吉野千本桜の様子を語り、目出度く三段之舞を舞い納めるといった演出ですが、この替間では約30分におよぶ劇中劇が、華やかにそして賑やかに展開されます。