隠 狸(かくしだぬき)

登場人物
主人・召使い
上演時間
約30分

太郎冠者(家来)が夜興(よこう=山中で猟をする事)に出掛けていると聞き知った主人は、その真相を問い質しますが、家来はのらりくらりとかわして惚ける始末。そこで家来の嘘を暴こうと一計を案じた主人は、上野の市へ狸を求めて来いと家来に命じて遣いに出し・・・。


真実を解っていながら泳がす主人、見付けられまいと翻弄する家来、両者の絶妙な呼吸と駆け引きが笑いを誘う狂言の神髄とも云え、和泉流にのみ伝わる専有曲です。小道具として用いる「狸」にもご期待ください。