雁鴈金(がんかりがね)

登場人物
和泉ノ百姓・摂津ノ百姓・奏者
上演時間
約30分
毎年の慣習で、上頭(うえとう=在京の荘園領主)へ貢物の《初ガン》を捧げに向かう和泉と摂津の百姓が、道中偶々出合い同行の運びとなります。貢物を差し出す際に、同じ鳥の名を異なった呼び名で取り次ぎの役人(奏者)へ渡そうとするので、その理由を問われると・・・。

国隣りに位置する両人の主張を丸く治める奏者の機転と、目出度く相舞《三段之舞》で舞い納めるという祝言性も持ち合わせた演出は、ほかに「松楪」「餅酒」などがあります。