祐 善(ゆうぜん)

登場人物
祐善ノ亡霊・旅僧・所ノ者
上演時間
約25分
旅の僧が都の油小路に差し掛かると、俄かに時雨が降り出します。近くの庵へ立ち寄り雨宿りをしていると、祐善と名乗る亡霊が現れて、自分を弔ってくれと頼み消えてゆきます。不思議に感じた僧は、近所の人に祐善の事を尋ねると、日本一下手な傘職人で、今日が命日だったと知らされ・・・。

《夢幻能》の様式・展開を狂言に取り込んだ作品で、登場人物はシテ・ワキ・アイの役どころに振り分けられ、舞も一つの見どころとなっています。
類曲に「通圓」「蝉」「蛸」「楽阿弥」などがあり、能の演出を若干パロディー化した部分も見受けられます。