夢つくり(ゆめつくり)

登場人物
主人・召使い・山伏・山の神
上演時間
約45分(初演時)

やまかわさとみ氏作   18回愛銀教育文化財団助成作品

戦で焼失した御殿の再建を夢見る大名だが、問題は財力。そこで太郎冠者に思案させ、「千人」雇う代わりに「千人力」を募集する。高札についてきたのは、白山・御嶽で修験を極めたという山伏。飛ぶ鳥を祈り落とし、蛙を祈り出した山伏を、大名はすっかり信用して御殿を祈り出させようとするが、埃も出ぬ始末。怒る大名に、御殿の材を司る山神の一大事と言い訳し、山伏は山へ帰ってしまう。後を追った大名と太郎冠者は、山の惨状を目の当たりにし、今度は山伏に美女を祈り出させて山神の機嫌をとろうとするが、とんだやぶへびに・・・。

《森の保全》をテーマに、名古屋城本丸御殿復元着工記念狂言会で初演されました。

本丸御殿御殿復元に際しても、徳川時代から所縁のある岐阜県加子母などの植林を使用しています。

翌年再演の際は、登場人物を3人(主人・召使い・山伏)と再編し、上演時間も約30分に整理して上演されました。

平成20年9月20日  名古屋城本丸御殿復元着工記念「ゆめつくり狂言会」  於/名古屋能楽堂

                主催/本丸御殿PRイベント実行委員会・(財)名古屋市文化振興事業団

平成21年10月4日  あま市美和文化会館「ゆめつくり狂言会」  於/美和町文化会館 

                主催/文化で夢つくり実行委員会

平成25年5月23日  本丸御殿 第一期完成記念式典   於/名古屋能楽堂

                主催/名古屋市市民経済局文化観光部 名古屋城総合事務所

◆初演時配役

  主人/佐藤 友彦   太郎冠者/今枝 郁雄   山伏/佐藤  融   山神/井上菊次郎