太刀奪(たちばい)

登場人物
主人・召使い・通行人
上演時間
約20分

参詣に出掛けた主人と召使い(太郎冠者)は、道中良い太刀を持った男を見付けて奪おうと企てます。召使いはそっと近づき男の太刀に手を伸ばしますが、気付いた男に太刀で脅されて、逆に主人の刀を取られてしまう始末です。刀を取り戻そうと待ち伏せし男を捕えたまでは良かったのですが・・・。

諺にもある通称《泥縄》を具現化した演目でもあり、三者三様の動きが笑いを誘います。ここ一番という肝心な場面で間の抜けた対応をする家来ですが、真剣ゆえどこか憎めない愛嬌が滲み出ていて朗らかな空気をも醸し出します。

流儀・流派によって、「たちうばい」や「たちんばい」とも読みます。