磁 石(じしゃく)

登場人物
詐欺師・磁石の精・売人
上演時間
約30分

遠江(とおとうみ)見附の国府(こう)(現静岡県磐田市界隈)の者と名乗る男が、京の都へ奉公の旅に出ます。道中、熱田の森や琵琶湖を経由して大津松本へ差し掛かると、  賑やかに市が開かれています。商店を見物して歩いているところへ、都の素っ破(詐欺師)が近付いて言葉巧みに騙し、人商人(ひとあきんど)〔=人買い〕に売り付けようと企てますが・・・。

題名「磁石」とは程遠い序章部から、次第にその真相が明らかとなって結び付いてゆきます。人買いとは人身売買を請け負う仲介人。そんな恐々とした時代背景が垣間見られる作品で、田舎人と都人の駆け引き・対峙が見どころです。