伯母ケ酒(おばがさけ)

登場人物
甥・伯母
上演時間
約25分

伯母が酒屋を営んでいる酒好きの甥。度々伯母のもとへ行き酒をせがみますが、中々呑ませてもらえません。今日もまた訪れ、色々と口上手に伯母の酒の出来を褒めあげて酒にありつこうとするも、まだ売り初めをしていないので只酒を振舞う訳にはいかないと断られます。一計を案じた甥は、最近この辺りに鬼が出ると言って伯母を怖がらせ、自らが鬼に化けて・・・。

口調法で駆け引きする伯母との遣り取りや、鬼に化けて酒を手にする甥の演技が見どころです。
狂言には、≪酒≫がテーマとなる曲が多く登場しますが、中でも本曲はその代表と云える演目です。甥が鬼に化ける際に使用する面は、「武悪面」(ぶあくめん)という狂言面を用います。
*父母の姉には「伯母」を、父母の妹には「叔母」と表記して区別します。