三人長者(さんにんちょうじゃ)

登場人物
三人の長者
上演時間
約25分

都へ上京し、上頭(うえとう=在京の荘園領主)から長者号を拝領した河内のせせなげ長者・大和の市森長者・近江の蒲生長者は、帰路道すがら出会います。互いに長者号の謂われを語り合い、こうして三人が出会うことは天下泰平の証だからと、三者は相舞を舞って帰国の運びとなります。

 

安泰・繁栄など社会的・宗教的背景を描いた祝言性を表現している作品で、相舞《三段之舞》で目出度く舞い納めるという演出は、ほかに狂言「三人夫」などにも見受けられます。