博奕十王(ばくちじゅうおう)

登場人物
博奕打・閻魔大王・閻魔家臣一行
上演時間
約35分

近年は人間が賢くなったために地獄に落ちる罪人も少ない中、閻魔大王一行は自ら六道の辻へ出向いて、死者を地獄へ引き連れようと待ち構えます。そこへ生前金品財産を散々に巻き上げてきた博奕打ちが通り掛かり捕らえますが・・・。

《六道》とは、天上界・人間界その他畜生・餓鬼・地獄・修羅各々の世界(道)を表し、《六道の辻》はまさにこの世とあの世の分岐点、冥界を隔てる境界線を指しています。京都東山には平安京当時の墓所でもあった鳥辺野界隈に「六道珍皇寺」が現存し山門脇に石碑が残っています。冥途への入口として古くから知られていたようです。